敬礼!

by tossin55
 
DT200WR(3XP)フロントフォークオーバーホール
前々からフロントフォークのオイル漏れが気になっていたので部品を頼んだのを機に自分でオーバーホールする事にしました。
 3XPの場合インパクトレンチや特殊工具、最低でもダンパロッドホルダが無いと分解は出来ません。どちらも持ってない方は自分で分解しない方がいいでしょう。
また、この作業を参考に作業される方は、自己責任においてお願いします。
事故・故障などが起きても一切責任は負いかねます。
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先ず前輪を外す必要があるので車体を浮かせなければなりません。僕はメンテナンススタンドを持っていないのでサイドスタンドを支えにしてジャッキで浮かせました。
 バイクからフロントフォークを外すためキャリパーやアクスルシャフトを外して前輪を外すのですが前輪を外すとバイクのバランスが大きく変わるので倒さないように気を付けましょう。
後はハンドルクラウンとアンダブラケットのボルトを緩めるだけですが緩める前にフォークのトップキャップを少し緩めておきます。
 フォークを締めているボルトを緩めるとフォークが外れますがなかなか簡単には抜けないので締め付け部分にCRCなどの潤滑剤を塗ってまわしながら抜けば比較的簡単に抜けます。
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フォークを外したら先ほど少し緩めておいたトップキャップを外します。(30ミリ)
中にオイルが入っているので立てたまま緩めます。

トップキャップを外すとテンションが掛かったスプリングが出てきます。
特にオイルなど吹き出ませんが静かにアウター側を下げます。
トップキャップは中のシリンダConpとつながっているのでトップッキャップを外します。

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スプリングを押し下げシリンダConpに17ミリのスパナをロックナットに刺し、同時にこのスパナがスプリングが上がってくるのを押さえる役目もします。このスプリングを止めるのはサービスマニュアルでは特殊工具ロッドホルダ(品番90890-01434)を使ってますが特に必要ありませんでした。
後はトップキャップをモンキーレンチで押さえ17ミリのスパナも持って緩めます。
それほどきつく締まってないので意外に簡単に緩むと思います。

トップキャップを外したらスプリングロアシートとスプリングを外します。このスプリングはオイルまみれですので家の中で分解する時は汚れないように注意が必要です。
スプリングを外したらフォークを逆さにしてオイルを抜きます。
僕は、カー用品店などで購入出来る廃液を捨てられる「ポイパック」に捨てました。
(このポイパック後に大活躍)
オイルは意外なほどに汚れてはいませんでした。
逆さにすると中のシリンダCompが伸びて出てくるので気をつけます。
逆さにしたままシリンダCompも上下させてオイルを抜けさせます。

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オイルを抜いたらシリンダCompを伸ばし、ロックナットとスプリングアッパーシートを外します。
(画像はインナーチューブを外して解りやすくしています。)

次にフォーク一番下のベースバルブを14ミリのヘキサゴンで緩めるのですが、強力なインパクトで力技で緩めるか、特殊工具ダンパロッドホルダ(品番90890-01423)でインナーチューブの中のシリンダCompを押さえないとほぼ分解は不可能です。
実際に特殊工具が無い状態でベースバルブを14ミリのヘキサゴンで緩めようとしましたが出来ませんでした。
 シリンダCompを押さえないと供回りしてしまい、そのまま緩めようとすると次第にきつくなってびくともしなくなります。
 特殊工具を購入しようと思いましたが、インパクトを使わせてもらう事が出来たので分解途中のフォークを持って行って使いました。
インパクトで緩める場合は供回りを防ぐためスプリングを入れてシリンダConpにテンションをかけながら緩めます。


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ベースボルトが外れたらやっと中のシリンダCompが取れます。
中程に凹凸の溝が切ってあり通常この部分はインナーチューブの中程に収まってしまうので特殊工具でしか押さえられません。一番下にベースボルトが付くようになります。

サービスマニュアルでは先にオイルシールを外すのですが僕はシールは後に外した方が安全だと思い先にベースボルトを外しました。



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シリンダCompを外して次にアウターチューブとインナーチューブを外します。
ダストシールを細いマイナスなどで外し、次にオイルシールストッパリングをこれも細いマイナスドライバなどでインナーチューブに傷をつけないように注意しながら外します。僕はこのストッパリングを外すのを忘れてオイルシールを抜こうとして大変な事になりました。
 ストッパリングを外すとオイルシールが抜けるようになるのでアウターチューブを持ってインナーチューブを何度か力を入れて引っ張ると簡単にオイルシールが抜けアウターとインナーが外れます。
外れた時勢い余ってインナーチューブを傷つけないように注意しましょう。





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外したインナーチューブには色々部品が付いたままなのでこれらを外します。
基本的に全て交換します。




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それぞれの部品をパーツクリーナーなどを使い、ウエスなどでチューブの中を通して清掃して乾かします。パーツクリーナーは油分を飛ばしてしまうのでフォークの中は十分乾かします。それと、フォークの中は少しのホコリでも性能に影響するので細心の注意を払いましょう。
 フロントフォークの大まかな構造は画像中段のシリンダCompがサスの核となり、これがアウターチューブとインナーチューブの中に入って、シリンダComp両端がベースキャップとトップッキャップで繋がってるしくみです。スプリングはシリンダCompの細い部分にはいりその部分がストロークしてインナーチューブもそれにあわせて伸び縮みします。





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清掃が終わり、新しい部品をインナーチューブに付ける付けるのですが、シール類の損傷防止の為にインナーチューブにビニール等を巻きオイルを塗り滑りやすくします。僕はサランラップを巻きました。サランラップは薄いのでシールを入れやすいのですが意外に破れやすいので注意しました。
方向を間違えないようにしてダストシール、オイルストッパリング、オイルシール、オイルシールワッシャ、スライドメタルの順に入れます。
以上の五種類の他にもう一つのスライドメタルを最後インナーの溝にはめます。スライドメタルは二種類あるので注意しましょう。僕は一種類しか入れないでオイルシールを打ち込んでしまい、やり直しました。



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ベースキャップを清掃、Oリング×2、パッキン交換します。



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インナーチューブにシリンダCompを静かに傷付けないように入れ、ネジ止めを塗ったベースキャップと締めます。ベースキャップを締める際にダンパロッドホルダが必要になります。
インパクトがあれば一方的に締められるのですが、今度は使用しに出向くのが面倒だったため、簡易SSTを32φのステンレス管で作製しました。


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しかし、このSSTではとてもベースバルブのトルク5,5kgmまではかけられないのであくまで簡易的に使用しました。



ベースバルブとシリンダCompを締めたら次はシリンダCompにスプリングアッパーシートとロックナットを付け、アウターに先ほどシール類を通したインナーを静かに入れて行きます。




ある程度インナーを入れたらスライドメタルをアウターの溝に入れるのですがこれが結構難しく、少しずつ様子を見ながら入れないと上手く行きませんでした。
スライドメタルを溝にセットする場合はオイルシールワッシャの上から特殊工具フォークシールドライバ(品番90890-01442)を使えば簡単でしょう。



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パイプの継ぎ手を使ったSSTのシールドライバ

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僕はSSTの、パイプを半分に切って挟んだ物を使いハンマーで少しずつまんべんなく叩いていれましたが、アウターのツライチまでどうしても入れられず(入るのかも不明)そのままオイルシールを打ち込んでしまいました。



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スライドメタルを打ち込んだらオイルシールを打ち込みます。シリコングリースやオイルを塗ればいいようですが僕は何も付けませんでした。
この打ち込みも継ぎ手用のパイプを半分に切ったSSTを使いました。ハンマーで叩く際に傷がつくのを防ぐためゴムを巻いて叩きました。
打ち込みは様子を見ながら少しずつ、一カ所に集中しないように打ち込んでいきます。

オイルシールストッパリングをはめる溝が見えるまでオイルシールを打ち込みますが、スライドメタルの打ち込みが甘かったせいか、最後の一入りがなかなか入らなかったです。
きっちりオイルシールが入ってないとストッパリングが上手く入らないのでオイルシールは打ち込み過ぎかなと思う程度まで打ちこんだほうがいいかもしれません。
 

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ストッパリングを付けて、最後にダストシールを付けます。
動作確認の為にインナーチューブを動かしてみます。
 サービスマニュアルにはスムーズに動かないものは分解再点検とありました。
僕の場合ごつごつした感触があったのですが気にせず進めました。



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さていよいよオイルを入れます。左右で大体1リッター必要です。1リッターしか購入してないので失敗は許されません。(実際はエア抜きするために1リッター以上必要でしたがそのまま1リッターで行いました。)
規定量が決まっているのですが、エア抜きをする為に規定量以上を入れますので、最終的には油面のみが重要になります。ですのでメスシリンダなどで量を測ったりしませんでした。


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インナーチューブを一番縮めた状態にしてオイルを上端まで入れると次から次へとエアが出てきます。シリンダCompを10回以上上下させてさらにエアを抜くのですがこのとき特殊工具ロッドプーラアタッチメント(90890-01436)とロッドプーラ(90890-01437)をシリンダCompの先端に繋ぎ上下させます。


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 僕は特殊工具は使わず、わずかに出ているシリンダCompの先端をつまみ上下させました。
10回以上も上下させるとさすがにエアは抜けているので、(数回上下させるとかなりの抵抗でエアが抜けきってる感覚が解るはず)再度オイルを上端まで入れて、今度はアウターを持って150ミリぐらい上げて上下させてエアを抜きます。
僕はオイルが1リッターしかなかったので出来ませんでしたが、エアが抜けきるまではオイルは上端まで常に入れておいた方がいいかもしれません。

 アウターチューブをオイルで満たして無いせいか、いつまでたってもこの動作でのエアが抜ける感じがつかめなかったので、しかたなくそのまま一時間以上放置しました。(本当は一日ぐらいがいいらしいです。)



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この間にトップキャップのOリングを交換



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一時間後、油面を測るためオイルを吸い上げるのですが僕は注射器を使いました。
注射器を定規代わりに油面を測る予定でしたが、シリンダCompの棒が邪魔で注射器が油面の位置まで入りません。仕方が無いのでドライバを測り規定の位置(油面98ミリ)までつからないように調整しました。 


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 注射器である程度まで吸い上げられるのですが次第に針が届かなくなり吸い上げられなくなりました。そこでポイパックを使う事を思いつきました。
 ポイパックの中味は細長い短冊状のキッチンペーパーの用な物が無数に入っておりそれをアウターチューブの中に入れオイルを吸わせるようにしたのです。



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何とか油面を(大体)調整して次にスプリングを入れます。このときシリンダCompを上いっぱいまで伸ばしておかないとトップキャップが付けられなくなるので何が何でもシリンダCompを沈んで行かないようにします。
 スプリングを下まで入れてスプリングロアシートを素早く付け、スプリングを押し下げてシリンダCompの上端を出し素早くトップキャップを付けます。
 このときトップキャップは少しでも締められれば大丈夫なので、ある程度軽く締めたら一旦落ち着いて体勢を立て直しましょう。後はトップキャップを外した時と同じ要領でスプリングを押し下げて17ミリスパナを噛ましトップキャップを締めます。




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トップキャップとシリンダCompを締めたら最後にアウターチューブとトップキャップを締めて完成です。トップキャップは今の段階では締められるところまで締めて最終的にはステムに付けた後に締めれば良いでしょう。

後はバイクからフロントフォークを外したのとは逆の手順で組んで完成。
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by tossin55 | 2007-02-28 01:18 | バイク
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